史上最速投手と言えば、アロルディス・チャップマンです。
105.1マイル(約169.1キロ)を記録してギネス世界記録に認定されています。
ちなみに人間が投げることの出来る限界は110マイル(約177キロ)というのが目安と言われています。
いずれここに到達する投手も出てくるでしょうね。
ですが、スピードガンがない時代に、すでに到達していたのではないかと言われる伝説的な投手も3人ほどいます。
ボブ・フェラー
まずは火の玉投手と言われたボブ・フェラーです。
ノーラン・ライアン以前の速球王と言えばフェラーですね。
通算は266勝ですが、全盛期の4年間は兵役していていることで知られます。
兵役がなければ史上最高投手の1人と言われていたかもしれません。
Today in Tribe history – 1940: Bob Feller tossed MLB's only Opening Day no-no!
Details: http://t.co/pJGdt4AbYt pic.twitter.com/UTS6GiCSnf
— Cleveland Indians (@Indians) 2015年4月16日
スピードガンのない時代ではありますが、フェラーは陸軍の協力を得てスピードを計測。
そのときは98.6マイル(約158.6キロ)を記録しています。
ですがこれは兵役で4年間を棒に振った後の記録ですからね。
全盛期は確実に100マイルを超えていただろうし、解析によると108マイル(約173.8)は投げていたと言われているようです。
サチェル・ペイジ
史上最高の投手と言われるニグロ・リーグ(黒人リーグ)の大投手サチェル・ペイジ。
人種差別によりMLBでプレーしたのは公称42歳のシーズン。(本当はもっと上との説も)
45歳のシーズンで12勝をあげるなどMLBでも活躍しています。
その後59歳の年に現役復帰して1試合3イニングを投げ無失点という、史上最年長登板の記録も持っています。
New @SABRGames story: Satchel Paige, ageless wonder, makes his first @MLB start with Cleveland @Indians on August 3, 1948: https://t.co/isjKrYcvqG #SABR pic.twitter.com/HdrRm4a1tv
— SABR (@sabr) 2018年3月27日
その凄さについては数々の逸話が残っているペイジです。
野手を座らせて三振を奪ったとか、タバコの箱をホームベースに見立ててストライクを投げ続けたとか。
MLB選抜との試合では、あまりの速球にメジャーリーガーが驚いていると、捕手が「チェンジアップじゃなくストレートを投げろ」とペイジを怒ったという逸話も。
An American Original! Satchel Paige was born #OTD in 1906 in Mobile, Alabama. The HoF P and longtime star in the Negro Leagues debuted in #MLB at age of 41 w #Indians in 1948 & was AS w #Browns in '52-3. His @sabr bio https://t.co/JyPCOrmjMh pic.twitter.com/dtB5Ye7thw
— SABR BioProject (@SABRbioproject) 2018年7月7日
速球王ボブ・フェラーが「サチェルの速球に比べたら、俺の球はチェンジアップ」と言うほど凄い球を投げていたようです。
彼の逸話は凄すぎて嘘くさいのですが、話半分にしても凄すぎるとんでもない投手です。笑
スティーブ・ダルコウスキー
フェラーやペイジに比べると知名度は圧倒的に低いスティーブ・ダルコウスキーです。
それもそのはず、彼はメジャーリーガーではありません。
ですが、彼こそ110マイルを投げていた史上最速投手と言われています。
57年~65年にオリオールズのマイナーでプレーしている投手ですね。
MLBに昇格できなかったのはノーコンが理由だったようで・・・。
All-Star pitcher Satchel Paige receives a brand-new motorboat during pregame ceremonies at Sportsman's Park in 1952. #BlackHistoryMonth pic.twitter.com/XuQDBqpKln
— MLB (@MLB) 2017年2月3日
実際にマイナーでは62イニングで129四球、118イニングで245四球というとんでもないノーコン記録が残っています。
速球が審判のマスクを直撃して病院送りにしたというエピソードも残っています。
62年のスプリングトレーニングで大ブレイクしてMLB昇格は確実と言われたところで故障してしまった不運もあったようですね。
同年に最後の4割打者テッド・ウィリアムズがダルコスキー相手に打撃練習をしたら「ボールが見えなかった」とコメントしたとも言われています。
ウィリアムズは60年に引退しているとはいえ、打撃の鬼である彼にそんなことを言わせたのが凄いですね。
彼もフェラーと同じように軍の協力を得て球速を計測し、150キロを投げたようですが。
このときは前日に先発登板して150球投げ、マウンドではなく平地で投げたという状況。
さらにノーコンにより当時の技術では計測が難しくて、1時間以上投げて計測できたのは1球だけだったという・・・。
彼にコントロールがあれば、野球の歴史が変わったとも言われる逸材です。
速球王ノーラン・ライアン
速球王と言えばノーラン・ライアンです。
100マイルボーラーとはいえ、ライアンより速い球を投げる投手というのは、今となっては珍しくありません。
ですが彼は引退する46歳まで100マイル近い速球を投げ続け、通算5714奪三振という大記録を作っています。
彼のトレーニングや調整方法は革命を起こしたと言っていいものですからね。
やはり速球王と言えばライアンの名は必ずあがりますね。
速球というのはいつの時代もとても魅力的なものですからね。
日本でも沢村栄治、尾崎行雄という伝説的な投手が160キロを投げていたと言う分析結果があるようです。
僕が死ぬまでに110マイルを投げる投手というのも、現れるのかもしれませんね・・・。