カブスやレッドソックスで活躍した巧打者のビル・バックナー。
しかし86年のワールドシリーズでのトンネルエラーのイメージがあまりに強い選手です。
MLB史上、最も有名なエラーかもしれませんね。
通算2715安打も打っている打者ですが、そんなに打っているイメージはないもんな・・・。
ビル・バックナーのハイライト
68年のドラフトでドジャースに2巡目で指名されたバックナー。
このときのドジャースは史上最高の豊作年と言われ、1巡目指名は日本でもお馴染みのボビー・バレンタイン。
スティーブ・ガービー、ロン・セイ、デイビー・ロープスという黄金の内野陣に、194勝のドイル・アレクサンダーも同期入団です。
(86年まで年2回の開催でロープスは別ドラフトでの入団)
69年に19歳という早期デビューを果たしているバックナー。
カブスへは77年にリック・マンデーとのトレードで移籍。
1試合7打点。
レッドソックスにはデニス・エカーズリーとのトレードで移籍しています。
ランニングホームラン。
逆転サヨナラ打。
三振も四球も少ないタイプだったバックナーです。
通算では450四球に453三振で三振が3つ多いだけですね。
ただ四球が少ないだけに、通算打率.289に対して出塁率は.321と低くなっています。
ビル・バックナーのトンネル
バックナーのトンネルがあった86年のワールドシリーズ第6戦は、呪いを感じずにはいられない負け方だったレッドソックスです。
延長10回に2点のリードを奪い、裏の守りも2アウトからメッツの反撃です。
ゲイリー・カーターのヒット、ケビン・ミッチェル(ホークスでもプレー)が四球、レイ・ナイトが1点タイムリー。
さらにワイルドピッチで追いつかれた直後に、バックナーのトンネルです・・・。
凡ミスではあるのですが、当時のバックナーは故障が悪化してまともに守れる状態ではなかったとされます。
若手時代に足首を痛め、手術も4度経験していたバックナー。
この時も本来なら守備固めを送るケースなのですが、監督が温情により交代をさせなかったという説が有力とされています。
それがこんな結果になるとは、監督も采配ミスを悔いているでしょうね。
そもそもワイルドピッチというのも、捕れない球でもなかったですからね。
逆玉ではありますが、サイン違いも感じさせるバッテリーエラーでした。
それでもバックナーのトンネルだけが記憶に残り、バックナーが戦犯扱いされたわけですからねー。
まあ、世の中そんなものではあるのですが、バックナーも気の毒ですね・・・。
若手時代の怪我がなければ通算3000本安打を打っていたとも言われるバックナーです。
そうなれば人生もまったく違ったものになっていたでしょうね。