ホームで捕手の危険スライディング。ルール上は守備妨害ではなかった?

カブスのアンソニー・リゾが捕手に対して危険スライディングをして話題になりました。
ビデオ判定でも守備妨害が認められなかったことが波紋を広げているようですね。

詳しいことはわかりませんが、ビデオ判定でも覆らなかったということはルール上セーフだったということです。
まあ、グレーゾーンってところですかね・・・。
その一方でマナー上は完全にアウト(守備妨害)となるプレーだったので問題になっています。
ベースじゃなくて捕手に向かってスライディングしていますからね。

危険スライディングが禁止されたきっかけ

日本でも話題になったコリジョンルールに加え、現在は併殺崩しなど危険なスライディングを禁止するルールもできました。
別名「チェイス・アトリー・ルール」とも言われるのですが、そのルールが出来るようになったきっかけと言われるのがこちら。

15年のDSでドジャースのチェイス・アトリーが、メッツのルーベン・テハダに後ろから突っ込みました。
このプレーでテハダは骨折の重傷を負ってしまいました。

併殺崩しのスライディング自体は珍しいことではないのですが、この件はテハダが後ろを向いているのに突っ込んだため批判が集中。
ポストシーズンという大舞台、しかもテハダが怪我をしたのもより注目されるきっかっけになりましたね。



とはいえ、ポストシーズンではこのようなハードなプレーは珍しくありません。
アトリー以前にも12年にマット・ホリデイが突っ込んで話題になりました。

ホリデイみたいなゴツイ選手と交錯するとか、衝撃も凄いでしょうね・・・。
内野手のスクータロは途中退場しましたが、結局はシリーズMVPの活躍。
最後はホリデイの打球をスクータロが処理して、ジャイアンツがリーグ優勝を決めています。



古くは77年のCSのロイヤルズ対ヤンキース戦。

ヤンキースのウィリー・ランドルフがボールをこぼしたのでセーフになっています。
当時はこれが認められていたんだから凄いことですね・・・。

アンソニー・リゾも悪意があったわけではない

アトリーにしても今回のリゾの件にもしてもそうですが、決して悪意があったわけではないでしょう。
悪意というのは「怪我をさせてやろう」という気はなかったということです。
そりゃあ、妨害してやろうという気はあったと見るのが当然ですけど。

特にリゾの件は、3点リードの8回ですからね。
勝利が濃厚と言える展開だっただけに、余計に印象が悪いものになりました。
これが同点やビハインドの場面だったら、リゾを擁護する声も増えていたでしょうけど。



ただ、こういうのは無意識でのプレーという面もありますからねー。
頭で考えたというより体が反応したという感じかもしれないし、仕方がない面もあるとは思うけど。
まあ、選手としては仕方ない面もあるからこそ、ルールで守備妨害としてほしかったところなんですけどね。

9回の打席ではタイムリーヒットを打ったリゾです。
一塁が空いているので死球を覚悟したでしょうけど、よく打ったな。笑

今後の対戦で報復騒動になる可能性もありますが、リゾも謝罪したようですからね。
ルールを見直すきっかけになれば良いことですが、騒動が長引くのも気の毒ですね。

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