捕手の能力で重要視されるフレーミングと言われるキャッチングの指標があります。
これはストライクともボールとも取れる、ストライクゾーンギリギリのコースをストライクとコールしてもらうためのキャッチング技術を表す指標です。
イメージとしてはミットずらしに近い印象があるかもしれませんが。
ミットを露骨に動かすとボールっぽく見えるし、そもそもマナー違反とも言われます。
(だから日本の捕手が国際大会でミットを動かすとボール判定されやすい)
ストライクゾーンは明確に決まっていない
ストライクゾーンと言うのはルールに記載されているとはいえ、実際にはバラツキがあるものです。
パワプロみたいに明確な枠があるわけじゃないですからね。
So far, Yan Gomes has been the best framing catcher in the majors, while Willson Contreras has been the worst https://t.co/VvlM2i4AhU pic.twitter.com/faLJdDXXkr
— Baseball Reference (@baseball_ref) 2018年4月20日
そもそもプロレベルの一流投手になると、ボール気味のコースをストライクとコールしてもらう投球術で食っている面もあるわけです。
それは捕手も同じことで、いかに際どいコースをストライクとコールしてもらうかで試合展開が随分と楽になったりするわけですね。
そういうストライクともボールとも取れるような微妙なコースをいかにストライクとコールしてもらうか。
その重要性が近年は市民権を得てきたわけですね。
フレーミングが上手な捕手とは
フレーミングが上手な捕手というのは、動きが少ない捕手だと言われています。
言い方を変えると、投手が狙い通りの投球をしたように見せることができるキャッチングが出来る捕手ということです。
捕手の動きが大きいとボールっぽく見えますからね。
Framing 101. pic.twitter.com/Hg5AHm4NJE
— MLB (@MLB) 2017年6月15日
例えば逆玉で際どいコースに投げても、ボールっぽく見えるじゃないですか。
逆にズバッと勝負に行ったコースで、解説が「いまのはバッテリーはストライクとコールしてもらいたいところですね」とかいうやつ。
あれって、ボール球でもストライクっぽく見えると思うんですよ。
Joe Kelly, middle/middle 87mph Knuckle Curve for ball 2. 🤖 pic.twitter.com/J26lFeagiM
— Rob Friedman (@PitchingNinja) 2018年10月14日
このように狙ったコースに投げることができているかというのは意外と重要なわけで。
ストライクともボールともどっちとも取れるなら、そうした心証の面も無意識に判定に影響してくるわけですね。
だからなるべく体やミットが動かない、狙ったコースに投げていると思わせるキャッチング技術が高く評価されているわけです。
現在はストライクゾーンの機械判定も導入されようかとしていますが。
野手や審判はともかく、一流のバッテリーからしたらメリットはないですからねー。
Framing done right. Travis d'Arnaud stole this strike. #Mets ##NLCS pic.twitter.com/5nMK3ZvyCk
— Game Signs Stickers (@GameSigns) 2015年10月21日
MLBは球審の査定に機械が導入されたことにより、ストライクゾーンの判定が随分と正確になってきたとも言われますが。
その影響でグレッグ・マダックスら技巧派投手の成績が落ちて、現在も技巧派投手が減っていますけど。
それはそれで味気ないというか・・・。
投球術やキャッチング技術で判定に差がつくのも面白いと思いますけどね。
バッテリーが機械か人間かを選べるとかだったら面白いかもしれませんね。
まあ、そうなると良くも悪くも球審の心証が判定に影響する可能性があるので駄目ですか。
僕はストライクゾーンの機械判定には反対派ですね。