投打に活躍を見せている大谷翔平選手です。
打撃でも活躍しているとなると、気になるのが「DHを解除して登板しないのか?」ということです。
DH制を使用しないで先発登板して、打席にも立つということですね。
MLBでDH制度を使用しなかった例
MLBでDH制度を使用しない例が近年ないわけではありません。
16年にはマディソン・バンガーナーがDH制度を利用しませんでした。
そして見事にヒットを打っています!
彼は強打の投手といえば真っ先に名前があがるような投手です。
ただジャイアンツ所属ということで、DH制のないナ・リーグでプレーしている投手になります。
普段からDH制なしでプレーしているわけですから、そこは大谷投手との違いになりますね。
また、エースとして世界一に3度貢献している名投手で、チームでの立場というのもルーキーの大谷選手とは大きな差があります。
打席に立つとピッチングに影響が出るのか
まず、DHを使用しない際の障壁として思い浮かぶのが「疲労」ということです。
打席に立てば、それだけ肉体的にも精神的にも疲れそうなイメージはありますよね。
投球に集中した方がピッチングにも良い影響が出そうな感じはします。
Report: Shohei Ohtani will 'probably need Tommy John surgery' after elbow injuryhttps://t.co/oSTLrA6d0G pic.twitter.com/zKdRSmet2e
— CBS Sports MLB (@CBSSportsMLB) 2018年6月11日
ただまあ、実際にどうなのかは僕にはわかんないですよね。笑
セ・リーグでは疲れるからという理由で、バットを振ることも禁止させて投手に打席へ向かわせるケースがあるようです。
桑田真澄さんは「バット振るぐらいで疲れるわけないよ」と話していましたが。
とはいえそれは、三振するつもりで打席に入りバットを振るぐらいなら疲れないという話だったと思います。
Shohei Ohtani to finish 2018 as a hitter, will decide on Tommy John surgery after the season. https://t.co/BIokhTyDwn pic.twitter.com/dT8NNNUDoT
— MLB (@MLB) 2018年9月7日
打つ気で打席に立って真剣勝負をすれば、精神的にも肉体的にも疲労はあるでしょう。
塁に出ると休む暇もないですし、単純に走って疲れるということもよく言われることです。
あと、打ったときの衝撃で腕が痛くなるとかね。
まあ、プロレベルの疲労感は我々にはわかりませんが・・・。
あえてDH制を使わないとなると、精神的な負担にもなりそうですよね。
MLBはロースター人数が少ない
MLBはロースター人数(1試合に出場可能な選手数)が日本より少なくなります。
さらに延長も無制限なので野手が足りなくなる可能性があります。
ちなみに25人というのはNPBと同じ数ではあるのですが・・・。
Shohei Ohtani is the best story in sports right now. pic.twitter.com/WMtcyMzRJ7
— MLB (@MLB) 2018年4月9日
しかし、NPBは一軍登録人数が28人で、試合出場可能人数が25人になります。
ですから、試合に出ない先発投手3人が25人の枠から外れるのが一般的です。
MLBは先発投手も含めての25人なので、NPBに比べると野手が2、3人少なくなるわけですね。
それに加えて延長も無制限なので、DH制を利用しないとなると余計に野手が足りなくなる可能性もあるわけです。
ですから、DH制のないナ・リーグでは投手の代打というのも珍しくありません。
上記の動画は8回2アウトでチャンスの場面で代打起用されたバンガーナーです。
大谷投手がすぐに降板する可能性もあるわけだし、他にDHで起用できる選手がいれば、DH制度を利用するのが自然なことになります。
他の選手との兼ね合い
過去2試合大谷投手が先発した試合では、普段はファーストを守っているアルバート・プホルスがDHを務めています。
プホルスは主力選手ではありますが、プホルスの代わりにファーストを守る選手は主力ではありません。
だからDH制を利用せずに、いつも通りファーストにプホルスという選択肢も考えられます。
.@angels GM Billy Eppler announces Shohei Ohtani is “likely to return as a hitter no matter what.” https://t.co/8db3lKqynt pic.twitter.com/PpkMlp0xQ8
— MLB (@MLB) 2018年6月27日
とはいえ、プホルスは過去2年ほぼDH専任の選手です。
元名手ではあるのですが、ベテランなので休養の意味も込めてDHでの起用もしたい選手ですからね。
試合を完全に休ませるという選択肢もありますが、あえてDHを使用しない時に休ませるというのもね・・・。
プホルスのプライドもあればマスコミ対応も面倒くさいことになるでしょうからねー。
MLBを代表するスーパースターでもあるので、プホルスの都合を優先するのも当然のことではあります。
DH制なしだと戦術面の影響も?
エンジェルスは普段DH制での試合をしているわけですから、DH制を使用しないとなると戦術面での変化も強いられます。
といってもMLBでも交流戦はあるし、監督だってベテランの名将ソーシア監督ですからね。
戦術面の変化というのは、あまりDH制を使用しない際の障壁にはならないかもしれません。
大谷翔平にはDH→外野手の可能性も
DH解除というのは試合中に起きる可能性もある出来事です。
例えばDHで出場していた大谷選手が、野手が足りなくなって「DH解除→外野手で出場」という可能性もないわけではありません。
こちらのトニー・シップは投手→DH解除してライト→投手となっています。
彼はリリーフ投手としての起用なので事情は違いますけどね。
こちらは4番を打っていたサードの選手が負傷退場。
他のサードを守る選手がDHとなっていたので、DHを解除し投手が4番を打つことになった珍事です。
捕手や内野手ならこのような緊急事態でDH解除の可能性もありますが、外野手となるとその可能性も低くなりますね。
とはいえ17年にはこちらも緊急事態で、DHスタートのカルロス・ベルトランが外野守備に就くこともありました。
大谷選手も緊急事態でいよいよ困った場合は、DH解除で外野を守るケースもなくはないですね。
まあ、そうなったら怪我の緊急事態なのに日本のマスコミがウキウキして顰蹙をかいそうですが・・・。
何にしても、今後も起用方法が注目される大谷選手です。
まだ4月なので何とも言えないところなのですが、壁にぶつかってからが勝負ですね。
注目度が高いと本人も球団も大変なことが多いでしょうけど、そこを乗り越えてほしいものです。