昔は部活動中に水を飲んではいけなかったとされていたのは有名な話です。
現在では水が飲めないなんてことはないでしょうけど、指導者からの体罰という悪習はいくらか残っていると思います。
理不尽な上下関係だって普通に残っているわけですね。

僕はこれらの実体験こそありませんが、同世代の友人知人から理不尽な上下関係の話を聞いたことはあります。
そもそも体育会系と言われる部活動が、なぜこんなことになってしまったのでしょう?
実は野球部で言えば、それなりに理解できる理由があります。

戦時中の野球弾圧

そもそものきっかけは戦時中に野球弾圧があったことだとされているようです。
野球は敵国のスポーツですから、弾圧の対象になってしまったわけですね。
当時はまだプロ野球がなくて、野球界の権力者と言えば学生野球のお偉いさんです。

僕も難しいことはわからないので簡単に言うと・・・。
お偉いさんが弾圧から野球を守るために自説を曲げて「野球の練習は良い兵士を育てる訓練になる」と宣言したわけです。

で、不本意ながらも政府や軍へのアピール的な練習になっていったわけです。
その考えが広まると、戦後も「あの大先生の指導方法だから」という感じで理不尽な練習が残っていったわけですね。


練習中に水を飲んではいけない理由

そういう歴史があるとなると、水を飲んではいけないと言われるようになった流れもわかりますね。
戦場では水が飲めないことは普通にあるわけですから、水を飲めない環境に慣れる必要があります。
ですので、仕方なく野球の練習中に水を飲まないようにしていったのでしょう。

理不尽なまでの上下関係だって、軍の上からの命令は絶対服従ですから、その考えがゆがんだ形で残っていったのでしょう。

PL学園なんて、厳しい上下関係があったことは有名ですが・・・。
清原和博さんの流し打ちが上手くなったのも理不尽な上下関係が理由とされます。

普通に打ったらホームランになり、やっかみで先輩にボコられる。
だからホームランにならないように右打ちをしていたけど、次第に右打ちでもホームランが打てるようになったので涙目になりながらベースを周っていたそうです。

まあ、それはともかく。
水を飲んではいけないとか、精神論的なことが言われるようになった背景としては理解できることではあります。
それに戦後の日本と言えば「物作り大国ニッポン」ですからね。

工場労働者として機械のような人間を育成するためにも、野球部の理不尽な練習は役に立ったと思われます。
なんだかんだ野球は指示待ちのスポーツになりがちですし、言われたことだけをやるのが良い大人だった時代ですからね。
今となっては時代遅れの価値観ではあるのですが・・・。

野球部に限らず体育会の部活の理不尽な上下関係なんて、どのスポーツだってあるでしょうけどね。
もちろん男子部だけでなく女子部でもこうしたことはあるわけですし。

以前に比べたら随分と減ったのでしょうけど、それにしても理不尽な練習や上下関係はなくならないでしょうね・・・。

体罰について

ついでなので、体罰について僕の思うことを書いてみたいと思います。
僕は中学時代に体罰がある学校で過ごしたので思うことがあります。

体罰と言っても大きく2つあると思い、1つはミスや失敗を咎めるもの。
部活動の体罰は主にこれに当たると思います。
そしてもう1つは、生徒が悪いことをしたから行う体罰です。



僕の中学時代は後者の体罰があり、例えばタバコとかいじめとか、授業中に騒ぐとか、悪いことをしたら体罰がありました。(僕は受けた経験はないけど)
まあ、基本的に人前で体罰を振るうことはなかったですけどね。

部活中にエラーをしたとか、練習着を忘れたとか、そういう失敗で殴られるようなことはありませんでした。
そういう体罰は駄目だと思いますよ。

でも僕は悪いことをしたときの体罰は必要だと思っています。
別に体罰をしたからといって、その子が更生することはないし、やっぱり程度の差はあれ悪いことはしますよ。

ではなぜ体罰が必要なのかというと、周りの生徒の迷惑になるからです。
教師の言うことを聞かないのであれば周りに迷惑がかかるし、とりあえず殴ってでも大人しくさせることは他の生徒のためにも必要だと感じたわけです。



教師の言うことを聞かない生徒に、先生も指導なんかしようがないですからねー。
そこは教育以前の問題になってくると思うわけですよ。

だから、悪いことをする生徒のためというより、他の生徒のために体罰が必要と思うわけです。
これは僕の実体験から感じたことですね。
体罰に関しては周りの生徒の視点というのも意識してもらいたいポイントです。

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