4月25日の中日-巨人戦で、巨人が20得点をあげて大勝しました。
僕もテレビをつけていたのですが、解説の山本昌さんが気になることを言っていました。
巨人最後の攻撃で中川皓太投手が打席に入ったときのことです。
当然のようにバットを振る気配がなかったのですが、送りバントができるシチュエーションだったので「バントをしても良いのではないか?」と話されていました。
大勝チームがバントの練習
中川投手は今後、先発起用の可能性が高いということで。
そのときのために練習を兼ねてバントをさせるのもよかったという話ですね。
過去には高校野球で大勝しているチームがスクイズを仕掛け物議を醸したことがあります。
監督は「今後のための練習」というようなコメントをしていたと思います。
ちなみに、アマチュアはともかくプロレベルになると「バントは誰でも高確率で成功出来るようになるもの」というわけではないと言われます。
プロになるとバントをさせない技術が格段にあがるので、バントを成功させるのが難しくなるということですね。
大差だと相手もバントを防ぐようなことをしてこないだろうから、意味あるのかな?とも思ってしまいますが・・・。
まあ、試合の中で生きたボールをバントすることは、今後のために良い経験になるのは事実なんでしょう。
大差でのバントはマナー違反になるのか
ここで難しいのが大差の場面でのバントはマナー違反になるのかということです。
そもそも野球界のマナーが何のためにあるのかといえば、それは日常生活のマナーと同じことです。
相手があることですから、相手に不快な思いをさせないための礼儀作法という面も大きいわけですね。
野球は試合数が多いので、特にマナーに気を使うことが多くなります。
今回、中川投手がバントしたとして、その意図は当然わかるわけですよ。
野手なら話も変わってきますが、投手だから尚更ね。
何も次の1点を取るためのバントではなく、今後のためのバントだと・・・。
それでもファンを含め「まあ、仕方ないよね」とか「当然だよね」思う人もいれば、わかっていてもイラッとする人はいるでしょう。
日本の場合はマナーよりも勝利が優先されるので、物議を醸す可能性はあっても大きく批判されるようなことはないと思います。
MLBだったらマナー違反として叩かれそうな気はしますけど。
マナーの解釈は難しい
このようにマナーというのは、正解がないぶん解釈がとても難しい問題です。
NPBの場合はMLB以上に同じ相手と対戦する機会が多いです。
代表戦などで他球団の選手との交流も増えたでしょうし、出身校など上下関係のしがらみもあるので極力他球団とは揉めたくないはずです。
巨人が中川投手にバントをさせなかったというのも、今後のことは置いておいてその日のことだけを考えた結果かもしれませんね。
バントをさせるという選択肢が初めからなかったわけではないでしょう。
まあ、少々のセーフティーリードならともかく、文字通りの勝利確定試合でしたからね。
あそこでバントをさせるべきという主張は当然わかるのですが、バントをさせない選択をとったのは当然のことだったと感じました。
それでも巨人はマナー違反を犯した?
とはいえ、試合を見ていてMLBだったらマナー違反を問われそうなプレーが巨人にあったと感じたのも事実です。
それは「どのプレー」と名指しすることができるわけではないのですが・・・。
何のことかというと、大量リードでも走者をガンガン突っ込ませたことです。
まあ、日本だったら問題にならないんでしょうけどね。
MLBだとマナー違反が問われることがあるプレーになります。
少なくともホームでクロスプレーになるような、際どいタイミングで突っ込ませるのはマナー違反を問われる可能性が高いです。
そういう意味では巨人は無理に突っ込んだ感じではなかったと思いますけどね。
こういうマナーは本当にたくさんありますからねー。
相手に対して無駄に嫌な思いをさせないためにあると考えれば、長いシーズンを戦う上で大切なことだとは思います。
「野球は奥が深い」なんて言われるし、その奥深さが好きな人もたくさんいると思います。
マナーってのも表面からは見えない、奥深さの部分ってことですね。