ヤクルトスワローズの山田哲人選手が、18年2人目のサイクルヒットを達成しました。
言うまでもないですが、サイクルヒットというのはとても珍しい記録です。
18年はすでに柳田悠岐選手も達成していますが、17年は達成者ゼロ。
1シーズンで1度も達成者が出ないことも珍しくない記録ですからね。
MLBはサイクルヒットの達成者が多い
一方でMLBはNPBに比べるとサイクルヒットの達成が多くなります。
17年はなんと7名の達成者がいます!
まあ、さすがにこれは例年と比べても多すぎますが・・・。
それにしても複数の達成者が出なかったのは14年、その前はストライキがあった94にまで遡ります。
達成者0となると83年にまで遡るほど、毎年達成者が出ています。
ウィキペディアによるとNPBでは66人が計71度記録。
MLBは275人が計305度も達成しているようです。
MLBがNPBよりサイクルヒットの多い単純な理由
では、なぜMLBはNPBよりサイクルヒットの達成が多いのかと言うと。
1番単純な理由としては試合数が多いことがあります。
NPBは12球団で143試合に対し、MLBは30球団で162試合を行います。
年間試合数が3倍近く多くなるわけですからね。
サイクルヒットに限った話じゃないけど、それだけ珍しい記録が生まれやすくなります。
MLBの球場は三塁打が出やすい
そしてもう1つ重要なポイントが球場の違いです。
サイクルヒットで1番難しいのが三塁打ですが、MLBの球場はNPBの球場より三塁打が出やすいです。
広さの違いもあるけど、それよりも形状です。
これはイチロー選手のランニングホームランですけど。
このようにフェンスがいびつな球場も多いので、クッションボールの処理が難しいです。
その結果、三塁打が出やすい球場もあります。
My oh my! Ichiro is reportedly nearing a deal to return to the #Mariners. Club hasn’t confirmed. https://t.co/uDmBbtZ9dW pic.twitter.com/F5zFN3XS9M
— MLB (@MLB) 2018年3月5日
球場の違いといえば人工芝か天然芝かという違いも大きいですね。
山田選手のときは、巨人の長野久義選手が積極的に捕りに行き、キャッチできなかったため生まれた三塁打です。
人工芝の球場であればどうしても積極的なプレーが出来ません。
飛び込んだり滑り込んだりすればコンクリートの上で痛いし、摩擦熱もありますからね。
それと、たぶん外野手の心理的な部分もあるかと。
日本でダイビングキャッチなど積極的なプレーが少ないのは、後ろに逸らしたくないという気持ちの部分もあるでしょうからね。
彼らが積極的なプレーをするのはキャッチに失敗しても監督やコーチに怒られない環境で育ったというのもあるんじゃないかと。
それにファンも選手の全力プレーが見たいですからね。
日本だと最高のプレーが見たいというよりも贔屓の勝利が第一になるので、ファン心理としても後ろに逸らしてほしくないですし。
まあ、こういうのはどちらが良い悪いじゃなくて野球文化の違いですね。
ちなみにこちらは史上唯一、MLBとNPBでサイクルヒットを達成したアレックス・オチョア。
日本では中日時代の達成し、登録名はアレックスですね。
何にしてもサイクルヒットを打つには運も必要になってくるわけですね。
「三塁打を打てばサイクルヒット」というケースは少なくないのでしょうけど、三塁打ばかりは狙って打てるものでもないですし。
本当に貴重な記録になります。